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株式会社グローバルワークス 十時育子さん「“私なんかでいいのかな?”が“私でも大丈夫!”に」

自粛期間が長引く中、いつも以上に家事や育児に追われているママたち。再就職に向けた動きから遠ざかっている方も多いと思いますが、今こそできる準備から始めてみませんか。

 

準備といっても難しいことはありません。先輩ママたちがどうやって再就職を果たしたかを知るのもそのひとつ。「キャリアが無いのに大丈夫?」「数年のブランクが心配です」といった不安を抱えたママたちも、ママワーク研究所を通じて自分に合う働き方を実現してきました。先輩ママ4名が歩いてきた道は、きっとみなさんのヒントとなるはず! 気になった方はのぞいてみてくださいね。

 

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“あみだくじ”で参加を決めようと思った再就職の第一歩

 

「自分の将来についてちゃんと考えたいな……」

 

三人の子育てに専念してきた十時さんは、第三子の幼稚園入園を控えその想いが強くなってきました。近い将来働きたいとぼんやり思うことはあったものの、再就職から遠ざかってきたことも事実。「社会人経験が3年しかない」「子育てのサポートを頼める両親等が近くにいない」などの理由から就職活動をあきらめてきたのです。

 

再就職に向け「自分のアピールポイント」を身に着けたいと情報を探す中、ママワーク研究所の存在を知りました。子育て支援企業インタビュー活動「キャリアスクーププロジェクト」(2018年限定プログラム)に魅かれた十時さんですが、いつもの不安が頭をよぎります。「私なんかが参加して大丈夫なのかと……。参加を“あみだくじ”で決めようかと本気で考えていましたね」

 

迷ったあげく、参加という大きな決断をします。再就職に向けた第一歩でした。

 

「できない」から「どうやったらできるか」へ

 

プログラムに参加し「働きたい」という気持ちが高まる中、「わたしRestartプロジェクト」に出会います。「ママボランチ講座®」「ママドラフト会議®」を経てのインターンシップという内容に、十時さんはまた悩みました。しかしその時、ふと思ったのです。 

 

「前より働きたい気持ちが強くなったんだから、少し前に進めているかも。もう一歩進んでみよう」

 

その想いは確かであったことを、プログラムを通じて感じることになります。「ママボランチ講座®」では再就職するにあたっての意識改革ができました。大きな変化は、考え方の軸ができたこと。「できない理由を探すより、どうやったらできるかを考える」ようになったのです。

 

小さなステップを重ねよう

 

「ママドラフト会議®」では、前職(通信系企業の店舗販売職を3年)での経験をベースに再就職への想いを伝えました。「成果につながる接客力」を心掛けて汗を流した日々は自分にとって誇りでしたが、それをスキルと呼べるか不安があったのも事実だったと言います。しかし、その後の企業との交流会で考えは大きく変わりました。

 

「自分の経験が魅力的だと直接褒めてもらえたのです。人に誇れるような経験なんてないと思っていましたが、“今の自分”と一緒に働きたいと言ってくれる方の存在が嬉しかった。自信が持てた瞬間でもありました。“今の自分でもいい”と認めてくださる方がいるのなら、ここから少しずつステップを重ねていけばいいのじゃないかなって」

 

その交流会こそ、現在の勤務先「株式会社グローバルワークス」との出会いの場だったのです。

 

“新しい働き方”を成立させるために

 

同社は業務系のシステム開発、ソフトウェア開発、ホームページ制作を手がけ、大学との産学連携など新しい分野にも挑んでいます。女性の活躍推進に向けた取り組みも強化しており、十時さんの入社にあたり「育児短時間勤務」という働きやすい環境を整えてくださいました。まずは週3日程度×3.5時間からのスタートで、とてもありがたいと感じる反面、新たな悩みが生まれたそうです。

 

「同じ勤務形態の社員がいないため、この働き方に理解を得られるか不安でした」

 

それを解消したのは、コミュニケーションの積み重ねです。「こんなことを言ったらいけないという遠慮は不要だと知りました。子育てしながら働く上で、譲れない点はきちんと伝える方がよっぽど大事。案外周りは『そんなこと気にしてなかった』という場合もありました」

 

にこやかに、そして落ち着きを持って十時さんは続けます。

 

「感謝の言葉はきちんと伝えるなど、謙虚な気持ちを忘れないように心がけています。チームとしてサポートしてくれるメンバーがいるからこそ、この働き方が成立しているからです」

 

「ママボランチ講座®」で最大の学びである「限られた時間だからこそ、できない理由でなくできる方法を考える」ことに最善を尽くし、講座で学んだビジネスマナーの学びなおしもインターンから積極的に試した十時さん。「一度やったからできる、大丈夫!」と自分に言い聞かせて仕事に取り組む姿勢も、“新しい働き方”に対する周りの理解を促すきっかけになったのでしょう。

 

そして3カ月後には週5日×6時間(時短正社員)と次のステップを重ねます。現在はプロモーション・教育企画担当として忙しい日々の中、WEB制作、採用広報、子供向けプログラミング教室と幅広い業務を担当しているそうです。

 

 

ぜひ、一歩を!

 

「悩んでいる方にお伝えしたいのは、きっと大丈夫だということ。社会人経験が短くて、主婦歴7年の私が再就職できたのですから……」

 

控えめに、でも力強くこう続けました。「再就職だからといって、即戦力でバリバリできなきゃいけないということもない。最初の一歩は小さくても、その一歩で見える世界は確実に変わってくると思います。ぜひ、一歩を踏み出してみてください」

 

そう話す十時さんの顔は、充実感にあふれていました。

 

最後に、ママとしての一面も少し。3人の子育てに必死で向き合った7年の間に得意とする「心を射止める力」は磨かれ、寝る前にはママの取り合いが30分は続いているそう……!子供たちの心をがっちりつかんでいますね。もちろん筆者の心も、しっかりつかまれました。

 

主婦歴は、ブランクじゃない。

 

改めてそう感じさせてくれた十時さんでした。

 

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