株式会社クックチャムプラスシー Y.H.さん「テレビの世界だった“働くママ”が現実に!」
自粛期間が長引く中、いつも以上に家事や育児に追われているママたち。再就職に向けた動きから遠ざかっている方も多いと思いますが、今こそできる準備から始めてみませんか。
準備といっても難しいことはありません。先輩ママたちがどうやって再就職を果たしたかを知るのもそのひとつ。「キャリアが無いのに大丈夫?」「数年のブランクが心配です」といった不安を抱えたママたちも、ママワーク研究所を通じて自分に合う働き方を実現してきました。先輩ママ4名が歩いてきた道は、きっとみなさんのヒントとなるはず! 気になった方はのぞいてみてくださいね。
職場にいることが申し訳ない
「子育てしながら働くのが怖かったんです」
ママたちなら共感できるこの言葉を絞り出したYさんには、辛い過去がありました。ソフトウェア会社にシステムエンジニアとして勤務していた際に妊娠するも、つわりが酷くまともに働ける状態ではなかったと言います。稼働状態のピーク時と重なり、自分が休むことで周囲に負荷をかけ申し訳ないという想いに押しつぶされそうな日々が続きました。
大学卒業後約15年間続けてきたシステムエンジニアから離れる不安より「これからも自分がいることで迷惑をかけることが怖くなった」という恐怖感が大きく、退職の道を選んだのです。子どもが落ち着いたら社会復帰しよう、という願いとともに……。
きっかけは、テレビ
その願いは思わぬ形で強くなります。「ママドラフト会議®」の取り組みがテレビで紹介されていました。画面に映し出されたのは、かつて自分と同じ立場にあった多くの先輩ママたち。子育てしながら再就職先を見つけて働く姿は、キラキラ輝いて見えたといいます。
「私も、もう一度働きたい」
そう強く感じたYさんは再就職向けプログラム「わたしRestartプロジェクト」の情報をWEBで収集。「ママボランチ講座®」「ママドラフト会議®」を経てのインターンシップに参加する運びとなりました。
企業が求めているママ人材は多い
「ママドラフト会議®」の交流会で、現在勤める「株式会社クックチャムプラスシー」に出会うこととなるのですが、Yさんはそこであることに気づきます。
「企業様のママ人材に対する求人は思っていた以上に多いのだな、って。“表に出ている求人”と“裏に隠れている求人”みたいなイメージでしょうか」
前職とは業種が異なるためこれまでの経験は活かせないと思っていましたが、同社でタイミングよく「社内システムエンジニア」の募集があったのです!
インターンシップ後、できる範囲で仕事をスタート
3週間のインターンを経て、正式に就労が決まったYさんは「インターンで社風と企業様が求めている人材像を知る良い機会になった」と話します。続けて「インターンを通じて、企業サイドとのマッチングを十分に見極められる機会が得られますし、子育てをしながらこのような経験ができるのは貴重だなって……」そう、これこそがママワーク研究所の強みなのです!
仕事を始めるにあたり、育児との両立に不安があったYさんは、週4日×4時間勤務(雇用形態:パート)から仕事を再開します。3カ月経過した頃、忙しい毎日の中に少しの時間的余裕を感じ始めました。
「もう少し勤務時間を延ばしても大丈夫かなって。仕事を始めるとやりがいを感じ、もう少し頑張ってみたいという想いが強くなったのです」
そこから現在に至るまで、週5日×5時間の勤務を続けています。
365日休むわけではない
“働き始めや忙しい時に限って子どもが体調を崩してしまう”
経験した先輩ママも多いであろう、働くママあるあるです。Yさんもこの壁にぶつかり、悩み苦しんだ時期がありました。
「会社から『子どもが病気の時は休んでいいんだよ』」と言われ気が楽になりました。自分だけの思い込みで仕事を抱えていたのですよね」
Yさんが勤める(株)クックチャムプラスシーは、“町のおかずや”さんでおなじみの「クック・チャム」を事業展開する会社。女性・高齢者・障がい者等多様な方々の「幸せな自立」に向けた仕事の場を提供する取り組みも強化していることから、子育てしながら働くママへの理解も深いものがあります。
「子どもが熱を出した時など、嫌な顔をされずに看病に専念することができます。長期に渡って看病が必要な場合は、主人にも協力してもらうなど交代で出勤しながら体調管理をしていますね」
家族の体調管理はママたちにとって避けられない部分ですが、「365日休むわけではないと考えるようになりました」とYさん。「いくらでも仕事でリカバリーができます」と続けてくださいました。体調不良が続くとついつい焦ってしまいがちですが、見習いたい点ですね……!
企業と私を繋いでくれた「わたしRestartプロジェクト」
現在は経営企画の部署に在籍し「社内SE(システムエンジニア)」として忙しくも充実した日々を送るYさん。活き活きとした表情で「社内の“専属SE”という新たな形態で、日々刺激を受けながら自由に仕事をさせてもらっています」と語ってくれました。入社当初はシステム開発専門でしたが、売上データ分析や社員が使用するパソコンのサポートなど業務の幅を広げているそうです。
つわりが酷く休みがちだった際は「会社に居続けることが、迷惑をかけることに思えて怖くなった」と話していましたが……。環境とYさん自身が変わった今、Yさんがいることでスムーズに業務が進んでいる社員の方々もきっと多いに違いありません。
「病気の時も休んではいけないとか、私のような立場の求人は少ないだろうとか、思い込みばかりだったと思います。繰り返しになりますが、思っている以上にママ人材の求人は多い。あとは、マッチングする企業と出会える機会があるかだけだと思います」
Yさんがマッチングする企業と出会った動機こそ「ママRestartプロジェクト」でした。そしてそのきっかけがふと目にしたテレビって、なんだか不思議な気がしますがこれも縁ですよね。子育てしながらも将来を考えている時だったからこそ、思わず目に留まったのかも……?
子育て専念期間だって、ブランクじゃない。
改めてそう感じさせてくれたYさんでした。